2021年3月6日(土)
二大要求は「賃上げ・人員増」
「非正規」選択 育児・介護のため
全労連女性部が実態調査
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全労連女性部は5日、女性労働者の労働実態および男女平等・健康実態調査と、妊娠・出産・育児に関する実態調査の結果を発表しました。正規雇用では「昇進・昇格」差別、非正規雇用では「賃金」差別が高い割合で、「賃上げ」「人員増」が二大要求。
職場で差別があるとする正規雇用の回答のトップは「昇進・昇格」(33・6%)で、非正規では「賃金」(34・8%)。「賃金の引き上げ」「人員増」「休暇の増加」が要求の上位でした。不妊治療について初調査しました。
妊娠・出産・育児に関して、非正規労働者が「非正規」を選んだ理由の過半数が「子育て・介護のため」(52・2%)と答え、妊娠等で仕事をやめた経験は正規で「ない」が9割に対し、非正規は「ある」が6割でした。子育て・介護のため非正規雇用を選ばざるをえない実態が浮かびあがりました。
女性の育児休業は、正規と非正規で大きな差が生じていました。
男性の育児休業の取得は正規で5・3%とわずかで、その理由は「育休をとれる雰囲気がない」「制度がない」が上位でした。
厚生労働省で会見した舟橋初恵女性部長は、制度の整備はされつつあるが、不十分なうえ周知・活用が課題だと述べ、「コロナ禍で女性労働者・非正規労働者に負担が集中しています。調査に寄せられた声を生かし、ジェンダー平等、人間らしい働き方を求めていく」と語りました。
調査は1992年から約5年ごとに実施し7回目。2020年4月~7月に調査、男女平等調査は7829人、妊娠・育児調査は2571人が回答しました。