2021年3月4日(木)
利害関係 認識ただす
参院予算委 野党、接待疑惑追及
参院予算委員会で3日、2021年度予算案の審議が始まり、野党からは立憲民主党の議員が質問に立ちました。立民議員は菅義偉首相の長男・正剛氏が勤務する放送関連会社「東北新社」の総務省接待や、鶏卵生産大手「アキタフーズ」の前代表による農林水産省幹部への接待など疑惑を追及しました。
このうち、森ゆうこ議員は、菅首相が正剛氏の東北新社入社当時、「総務省との関係については距離を置いて付き合うように言った」と国会で述べたと指摘。「東北新社が利害関係者かどうかの認識があったということか」とただしたのに対し、菅首相は「放送に関与したことは知っていた」と述べました。
また、森氏は総務省が同社の子会社「東北新社メディアサービス」に放送事業の許認可を出した際の決裁文書に、同社の社長だった木田由紀夫氏の名前が明記されていると指摘。「(接待を受けた時点で木田氏が社長とは知らず)利害関係者と認識していなかった」と述べてきた吉田真人総務審議官に対し、「本当にそうなのか」と追及しました。吉田審議官は、自ら決裁した1人にもかかわらず、「利害関係者という認識はなかった」と繰り返しました。
真山勇一議員は、谷脇康彦総務審議官に「通信会社と食事をした事実はないか」と追及。谷脇審議官は「倫理法に違反する会食をしたということはないと認識している」と答弁しました。また、農水省幹部への接待をめぐって斎藤嘉隆議員は、同省の内部調査が不十分だと指摘。野上浩太郎農水相は「より広範囲のものを対象とする追加的な調査を実施する方向で検討している」と述べました。