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2021年2月8日(月)

首相、「領土」解決明言せず

日本共産党 ロシア覇権主義に抗議

「北方領土大会」

 政府や地方6団体などでつくる実行委員会主催の「北方領土返還要求全国大会」が7日、東京都内で開かれました。

 ビデオメッセージを寄せた菅義偉首相はあいさつで、平和条約締結後に歯舞・色丹を日本に引き渡す1956年の日ソ共同宣言を基礎に交渉するとした2018年の首脳会談を踏まえて「交渉を着実に進める」と説明。従来の政府の立場だった「4島返還」さえ投げ捨て、「2島返還決着」に後退させた安倍前政権の路線を継承する考えを示しました。

 前政権に続き「北方領土は固有の領土」と言及しませんでした。さらに首相は領土問題について「今後も着実に交渉を進めていく」と述べるにとどまり、「領土問題の解決」を明言しませんでした。

 大会アピールは多くの元島民が亡くなる中、「解決がこれ以上長引くことは断じて許すわけにいかない」と明記しました。

 オンラインで全国各地の元島民らが発言。日本共産党からは紙智子参院議員が出席しました。大会にあたっての政党決意で日本共産党は、昨年のロシアの憲法改定で領土割譲を禁止する条項を明記したのは「覇権主義むき出しの態度であり、国際的な効力をもたない」と抗議。正当で歴史的な領土である択捉・国後を含む全千島返還の実現に力を尽くすと表明。「領土不拡大」の原則に反したヤルタ協定やサンフランシスコ条約に基づいた戦後処理を正し、「国際的な道理に立った問題解決」を行うよう求めました。


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