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2021年1月31日(日)

菅首相に失望 地元横浜

コロナ対策 商店「やっていけぬ」

足りぬ給付・“罰金”…責任ある補償こそ

 「後手後手」と批判される菅義偉首相の新型コロナウイルス感染拡大対策。感染を拡大したとされる「Go To キャンペーン」への批判に続き、時短営業に協力しない事業者に30万円以下の過料を導入することにも疑問の声が上がっています。期待から失望に変わってきた菅首相の選挙区、横浜市で商店主らに聞きました。(小梶花恵、田中真聖)


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(写真)「商店街の買い物客は激減した」と話す荒木市議=29日、横浜市

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(写真)菅首相のポスターを掲げる店舗=29日、横浜市

 「景気に関わることなのだから、政治家や役人だけで決めずに商店主がどれだけ苦労しているか聞いて決めてほしい」。商店街の酒店店主は、菅首相の経済政策がちぐはぐだといいます。

実効性疑問

 午後8時以降に営業した飲食店に過料を科した場合の実効性にも疑問を持っています。「午後8時を過ぎるとシャッターを閉めてどんちゃん騒ぎしている店がある。そうしないと経営が成り立たないからだ。そんな店に“罰金”を科すのはつぶれるか、金を払うか選べということだ」と指摘しました。

 自身の酒店も経営が深刻です。売り上げは大幅に減ったものの、前年比で5割減に届かなかったため持続化給付金がもらえません。「消費税が10%になってすでに経営は厳しかった。そこから5割減だとやっていけない。持続化給付金の設定がおかしい」と憤ります。

 「税金を払うためにやっているようなものだ。商売を続けられるかどうかわからない」。そうため息をついた後、「(自民党衆院議員の)松本純は何で銀座の高級クラブで陳情を聞くんだ。地元は横浜市だろ」と怒りをあらわにしました。

 「最初は決断力に期待したけど、優柔不断だねえ」と菅首相への失望をあらわにしたのは、すし屋の店主です。「持続化給付金を受け取って何とかやっているが、これ以上続くと難しい。調味料を飲食店に卸している姉は、商売がかなりあぶないみたいだ」と話します。

 時短営業に協力した飲食店には、1店舗あたり一律1日6万円が支援されます。金物屋の店主は、菅首相がすすめるそれらの政策を、「おおざっぱだ」と評します。

 「売り上げが6万円以下の小さい店はありがたいだろう。従業員をたくさん雇っている店は全然足りない。売り上げに対する納税額に応じて配分すべきだ」と言います。

期待外れた

 日本共産党の荒木由美子横浜市議によると、「赤旗」日曜版読者の中にも菅首相に期待する人がいましたが、いまは多くが「あきれた。期待が外れた」という反応です。

 商売をしている人は特に厳しく、年明け以降はさらに深刻。顔色が悪く、「どうしよう」と言う人が多いといいます。商店主らからは、「庶民の声を聞いていない」「税金の使い方が間違っている」「給付金などを出すときは条件などいろいろうるさいのに、税金を取るときは容赦ない」「消費税の支払いがきつい」という声があがっています。

 荒木市議は言います。

 「政府が時短など自粛を要請した結果、経営難になっているのだから、営業が成り立つよう責任をもって補償すべきです」


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