2021年1月28日(木)
グーグルに国際労組
10カ国組織が連合 労働・社会問題解決へ
米IT大手グーグルと親会社アルファベットの労働者が北米で労組結成を発表(4日)したのに続き、世界各地のグーグル労働者は25日、国際的な労組連合「アルファベット・グローバル」を結成しました。サービス産業労組の国際組織「ユニ・グローバル・ユニオン」が同日、発表しました。
アルファベット・グローバルは米国をはじめ、ドイツ、スイス、スウェーデン、英国を含む10カ国の労組で構成。共同声明で、「多くの労働者が世界をより民主的に変革しようと就職したが、グーグルは独占力を強め、労働者の言論と組織化を弾圧している」と批判し、各国の労組で協力を強め、非正規労働者や販売員、請負労働者の権利拡大のためにたたかうと表明しました。「力を合わせてアルファベットに説明責任を果たさせ、アルファベットを変える」と述べています。
ユニ・グローバル・ユニオンのクリスティ・ホフマン書記長は、グーグルが米国防総省の無人機ドローンや中国の検閲できる検索エンジン開発に協力していることを労働者が批判してきたことを念頭に、「集団の力で労働条件を改善するだけでなく、企業が引き起こした社会問題の解決にも取り組むグーグルの技術労働者の運動に励まされている」と述べました。
米国労組のパルル・コール執行委員長は、「不平等が社会を引き裂き、企業がかつてない影響力を蓄えるなか、労働組合を通じて、われわれが力を取り戻すことが今こそ重要だ」と指摘。「アルファベットのような企業が、労働者の声に耳を傾け、交渉する意思を示せば、大きく前向きな影響力を世界に示せる」と述べました。