2021年1月24日(日)
核抑止論乗り越えて
長崎・広島 大司教・司教が共同声明
核兵器禁止条約の発効を受け、カトリック長崎大司教区の髙見三明大司教とカトリック広島司教区の白浜満司教は22日、「核兵器禁止条約の発効にあたって」の共同声明を発表しました。
声明では、本条約が核兵器廃絶のためにこれ以上ない有効なものであるとしつつ、すべての国の条約参加を実現するためには乗り越えなければならない大きな壁がある。それは、核保有国と、日本を含む、核の傘の下にある国々の根強い抑止論であると指摘しています。その上で、日本政府に対し、唯一の戦争被爆国として、率先して署名・批准し、核兵器保有国と非保有国の対話と核軍縮とを推進する役割を担うべきだと求めています。
最後に、被爆地のカトリック司教および日本国民として、教皇フランシスコとともに、『すべてのいのちを守るため』、核兵器保有国も非保有国も含めてすべての人が一致して核兵器のない世界の実現のために参加する必要があると訴えています。そして、核保有国も批准をし、同条約が完全に実施されるよう神に祈り、そのために働きかける決意を新たにすると締めくくっています。