2021年1月22日(金)
核禁条約 きょう発効
世界各地で行動を計画
【ワシントン=池田晋】核兵器の保有や使用、使用の威嚇などを包括的に禁じる核兵器禁止条約が22日に発効し、核兵器は国際法の下で初めて違法となります。
核保有国や、日本をはじめ核の傘に入る国は、条約に加盟していません。しかし、条約の法的な規範力と、市民社会や条約加盟国から核保有国とその同盟国への圧力は強まります。今年8月に開催が再延期された核不拡散条約(NPT)再検討会議の場でも禁止条約が争点の一つとなります。
国際NGOの連合体・核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)によると、日本や米国、欧州をはじめ世界各地155カ所で発効を祝うデモやオンライン集会が計画されています。
トランプ米前政権が条約成立後も批准国に撤回を迫るなど、米ロ英仏中は条約敵視の先頭に立ってきましたが、現在の条約への署名は86、批准は51カ国にのぼります。第1回締約国会議は、条約の発効から1年以内に開催されることとなっており、条約を推進してきたオーストリアが首都ウィーンでの開催を目指しています。