2021年1月18日(月)
阪神・淡路大震災 コロナ禍の追悼
26年 建物は復興したが
6434人が犠牲になった阪神・淡路大震災(1995年)から丸26年の17日、緊急事態宣言下にある被災地で、地震が起きた午前5時46分から各所で催しが行われ、住民はマスク姿で犠牲者を追悼しました。
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神戸市東灘区の中之町公園では同時刻に、集まった近隣の人たちが「慰霊碑」の前で黙とうし、手を合わせました。
訪れた男性(60)は「26年はすごく早い。このあたりで甲南大学の学生が亡くなりました。若い前途ある人たちの希望が途絶えた。残念です。建物は復興したけど、それ以外は置き去りになっている」と語りました。
同市中央区の東遊園地では、NPOなどが追悼の集いを開催。かつての合言葉「がんばろう神戸」にちなんでコロナ禍を乗り越えようという思いを込め、「がんばろう 1・17」の形に並べた竹と紙の灯籠に火が灯(とも)されました。同時刻には遺族らが黙とうしました。
住まい解決まだ 復興県民会議ウェブ集会
救援復興兵庫県民会議は同日、「コロナ禍での自然災害にどう立ち向かうか」をテーマにメモリアル集会をウェブ開催しました。
畦布(あぜふ)和隆代表世話人が25年間のたたかいを報告。震災の年の5月から個人補償・公的支援を求める100万人署名を始めるなど、「被災者生活再建支援法成立へ県民会議が先駆け的な役割を果たした」と強調。「いまコロナで運動が制約されているが、いかなる事態でも対応できる運動形態を」と述べました。
段野太一借り上げ住宅協議会運営委員が借り上げ復興住宅の追い出しについて、借り上げ兵庫県営住宅でほぼ希望者全員の継続入居が実現し、大きな成果だと発言。先日、西宮市と入居者4世帯の和解が成立したとして、「追い出し姿勢を変えない神戸市とのたたかいに全力で頑張りたい」と語りました。
津久井進弁護士が「コロナ禍における災害と人権」と題して講演。コロナ禍を災害ととらえて災害法制を生かすことや、差別とたたかうために法を知ること、一人ひとりを大事にする視点―を提起しました。
斎藤富春ふくしま復興共同センター代表委員が「東日本大震災から10年 今、福島で起こっていること」と題して報告しました。