2020年12月31日(木)
消毒とマスク呼びかけ
コロナ禍アメ横
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新型コロナ感染者が急増するなか東京・上野のアメ横商店街では30日、年末の買い物客が訪れていました。各所に消毒液が設置され、警備員がハンドマイクで消毒とマスクの着用を呼びかけていました。
埼玉県からきた女性(52)は「コロナは心配ですけどアメ横は何でもそろうし安いので。その分、年始は外に出かけず、ここで買った肉やカニを家族で楽しみます」と言います。
毎年買い物に来るという地元の男性(63)は「なじみの店主と顔を合わせないと年を越せないよ」と笑います。「こういう時だからこそ、助け合って買い物するのが下町仲間。さっと買って帰るよ」
人の多さに買い物をあきらめる姿も。都内の会社員(28)は「想像以上に“密”過ぎて、ちょっとこわいですね。ほかの場所で買い物します」と驚きの表情を浮かべていました。
一方で、威勢のいい声でカニを売る鮮魚店の店員は「お客さんはいつもの半分どころか4分の1以下だ」と渋い表情を浮かべます。「こんなに少ない暮れの人出は、40年商売やっていて初めてだ。経営はたいへんだよ」
お茶店の店主は外の様子を眺めながら、「確かに人出は減りましたが、この状況でこれだけたくさん来ていただけるとは、正直思っていませんでした。ありがたいですね」と話します。
記事 佐藤研二
写真 白石 光