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2020年12月30日(水)

休校助成 全対象者に

子育てと仕事頑張ってきた ネット署名広げる

 コロナに伴う学校休校で保護者に特別休暇を付与した企業に支給する休校助成金がいまだに支払われず、抜本的改善と速やかな支給を求める声が上がっています。

 「小学校休業等対応助成金の個人申請を求める親の会」を結成しオンラインで署名を集める同代表の香織さん(40)=仮名、岐阜県=は、20人ほどのパートが働く町工場に6年ほど勤めてきました。一斉休校当初、市が学童保育を閉鎖。夫とは別居中で実家も遠く、小学低学年と中学生の2人の子どもを家に残し、やむをえず仕事に出ました。帰ってくると、子どもたちはパジャマのままで、1日中ゲーム。「子どもたちがダメになる」と仕事を半分に減らしました。

 休校助成金制度を知り社長に申請を依頼しましたが、「社にメリットは何もない。使えない」と返事が返ってきました。

 ネットで発信したところ、全国各地で同じ悩みを持つ親たちとつながり、署名を開始。約1500人の賛同を得た署名を首相、厚労相などに宛てて12月に提出。申請期間の延長など、わずかですが、前進がありました。

 「子育ても仕事も両立しようと日々頑張ってきたのに“保障する”と言った国に切り捨てられた。子育てすること、女性が働くことを軽視している」と悔しさがこみ上げます。

 「こんなにひどい制度を国が放置していることを多くの人に知らせたい。すべての対象者に支援が届く制度を求めて声を上げ続けます」と話します。

 同制度は安倍前首相が一斉休校に伴う「責任は全て政府が負う」と述べてつくられた制度。11月6日の参院予算委員会で菅義偉首相は「対象者に届くような政策を検討してみたい」と答弁しましたが、予算額に占める執行率は12月現在で24%です。


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