2020年12月29日(火)
コロナ便乗リストラ 日本IBMはやめよ
JMITUが告発
JMITU(日本金属製造情報通信労働組合)日本IBM支部は28日、厚労省内で会見し、日本IBMがコロナ禍に便乗してリストラを強行していると告発しました。
米IBMはデジタル化加速で市場予想を上回る利益を得たのに全世界で人員削減を開始。日本で従業員1万2000人程度のうち数千人を分社化で切り離し、残った部門で1000人規模のリストラを強行しています。
JMITU支部の大岡義久委員長は、「欧州では、大量の人員削減について政労使の協議で歯止めをかけている。日本ではリストラ計画を発表せずに、ジョブ型評価制度を悪用して退職強要を繰り返している」と訴えました。営業の技術サポートをしている男性(55)は、「11月6日に上長に『話がある』と言われ、退職面談が数週間つづき、眠れなくなった。組合に加入し、団体交渉、文書による抗議などを行い、現在は落ち着いている」と話しました。
日本IBMは「仕事がなくなった」「あなたの働きぶりに問題がある」などと退職を迫っています。大岡委員長は、「再配置やそのための再教育という会社の責任を労働者の自己責任にすり替えている」と批判しました。
JMITU本部の三木陵一委員長は、「多くの中小企業が雇用を維持しようと努力しているのに、大企業がコロナに乗じてリストラをするのは許されない。日本経済の立て直しのためには雇用を守ることが重要だ」と強調しました。