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2020年12月18日(金)

すべての医療従事者に緊急に特別手当の支給を

志位委員長が提起

 日本共産党の志位和夫委員長は17日、国会内で会見し、新型コロナウイルス感染拡大によって年末年始に大規模な医療崩壊が起こることを阻止するために、すべての医療従事者に特別手当を国が直接支給することや自粛要請に応じた事業者への補償強化を政府に要請すると表明しました。


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=17日、国会内

 志位氏は、コロナ対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」が16日に「年末年始に感染が増加することで、医療提供体制全体の危機を招く可能性もある」と指摘したことや、東京都のモニタリング会議が17日に「年末に医療提供体制の深刻な機能不全が起こることが危惧される」と強い危機感を示したことを指摘。その上で「年末年始にかけて大規模な医療崩壊が起こることを何としても阻止しなければならない。そのためにあらゆる手だてを取る必要がある」と強調しました。

 志位氏は11日に菅義偉首相に対して「緊急要請」を行い、(1)医療機関への減収補填(ほてん)(2)PCR検査の抜本的拡充(3)事業継続への直接支援の継続・強化(4)生活困窮者への支援強化(5)「Go To」事業の中止―の5点を求めました。

 会見で志位氏は、これを前提に、新たな対策として「コロナに関わっている方も関わっていない方も含め、医師、看護師、技師、事務職員も含めたすべての医療従事者に対して、政府の責任で緊急に特別手当を直接支給するという決断を求めたい」と強調。「困難ななかで頑張っておられる医療従事者の奮闘に応えるという姿勢を国が示すことが大事だ」と述べました。

自粛要請に対する補償措置の思い切った拡充を

 また志位氏は、「アドバイザリーボード」が、「感染拡大地域での飲食店の時短要請の強化を検討すべきだ」と提起していることをあげ、「安心して自粛要請にこたえることができるよう、国の責任で補償措置を思い切って拡充すべきだ」と述べました。自治体が地方創生交付金を活用して、営業自粛に応じた事業者への「協力金」を給付する場合、自治体負担があるため、財政力の弱い自治体では協力金が支給できない事態も生じると指摘。「2割の自治体負担をなくして全額国の負担にし、時短要請した場合の飲食店に対する補償措置を抜本的に強化すべきだ」と強調しました。

小池書記局長 厚労相に伝達

 日本共産党の小池晃書記局長は17日、志位委員長が記者会見で「政府の責任ですべての医療従事者に対し、緊急に特別手当を支給すること」を要請すると表明したことを、田村憲久厚生労働相に伝えました。田村氏は、「承知した。そういう気持ちでがんばりたい」と応じました。


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