2020年12月13日(日)
なんだっけ
経団連の「成長戦略」って?
Q 経団連の成長戦略ってどんなもの?
A コロナ危機のもとで「持続可能な資本主義」を目指したものです。リーマン・ショックなどによる世界的な「株主至上主義」への批判の高まりに対応しています。
「新自由主義」と「小さな政府」の影響について「環境問題の深刻化や、格差問題の顕在化等の影の部分をもたらした」としています。
Q 何が書かれているの?
A コロナ禍で顕在化した企業と生活者や働き手、投資家などの利害関係者の問題をデジタル化で解決しようとしています。デジタル化を規制が邪魔しているとして雇用や投資などの規制緩和を政府に要求しています。
格差の拡大について「単に今あるパイの再分配による格差の是正では、持続的な成長は望めない」と、再分配の前に成長という立場は変えていません。
Q どんな問題があるの?
A 労働分野では、「現在のわが国の労働法制は、工業社会」の工場労働を前提とした時代遅れのものだとして、「新たな労働時間法制」が不可欠とします。ねらいは、リモートワークなど「時間と空間にとらわれない多様で柔軟な働き方」として、貧困を拡大した規制緩和をデジタル化のもとで加速することです。
環境分野では「グリーン社会の実現」をよびかけます。しかし、対応策は原発推進です。再稼働だけでなく新増設まで提案。国民を危険にさらし、社会の持続可能性を脅かすものです。
(2020・12・13)