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2020年12月3日(木)

卵子・精子提供の親子関係特例法案

衆院委で可決 共産党は反対

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(写真)反対討論する藤野保史議員=2日、衆院法務委

 第三者から卵子や精子の提供を受けた生殖補助医療で生まれた子どもの親子関係を規定する民法特例法案が2日、衆院法務委員会で自民、公明、立憲民主などの各党の賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。

 日本共産党の藤野保史議員は審議で、同法案が生殖補助医療の規制や「出自を知る権利」など重要な課題が先送りされていることを指摘。生殖補助医療で生まれた当事者の石塚幸子氏(参考人)に、提供者情報の保障などについて聞きました。

 石塚氏は「この技術(生殖補助医療)を続けていくのであれば、(子どもが)知りたいと思う時に提供者情報にアクセスできる環境が絶対に必要だ」と発言。出自を知る権利のあり方について今後2年の間に検討するとされていることについて、「その2年の間にも私たちと同様の子どもは生まれ、権利が保障されぬまま、今の私たちと同じ悩みを抱えてしまうことになりかねない」と述べました。

 藤野氏は、同法案に「心身ともに健やかに生まれ」という文言が入っていることについて、「優生思想の介入を許す」などの厳しい意見が寄せられていることを指摘。衆参両院の厚生労働委では旧優生保護法の制定・改正時の問題について大規模調査が始まっていることをあげ、「同じ生命倫理に深くかかわる法案をわずか2時間半で審議を押し通すなど立法府として許されるものではない」と厳しく批判しました。


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