2020年12月2日(水)
代替案費用は青天井
参院外防委で井上氏 イージスやめよ
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日本共産党の井上哲士議員は1日の参院外交防衛委員会で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」(陸上イージス)代替案の費用が青天井で膨れ上がるとして断念を求めました。
防衛省の土本英樹整備計画局長は、代替案で有力視される海上自衛隊のイージス艦「まや」型をベースとしたイージス艦2隻新造案の導入費用について、1隻当たり2400億~2500億円以上と試算していることを明らかにしました。
井上氏は、「まや」型の調達経費が約1700億円だと指摘し、陸上イージスのために米企業と契約したレーダー「SPY7」を解約せずに使用するため費用増となるのではないかと追及しました。
土本氏は、「まや」型の船体規模が小さく「経費の違いは出てくる」と述べ、レーダー搭載を含めた大型化などのため費用増となることを認めました。
一方で維持整備費については、搭載装備品の仕様や運用形態の検討が必要だとして示しませんでした。
井上氏は、同省が昨年の地元説明会でイージス艦の維持整備費の30年間のライフサイクルコスト(生涯費用)が7000億円として陸上イージスの方が安価だと説明していたと指摘し、費用が膨れ上がりそうになったら「数字を示さないのはご都合主義だ」と批判。「代替案は維持整備費などを含めれば1兆円を超え、迎撃ミサイル費用でさらに膨れ上がる。青天井だ」と述べ、「陸上イージスは配備ありきのずさんな説明で破綻した。今回もその繰り返しで破綻は明白。代替案も断念すべきだ」と強調しました。