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2020年11月28日(土)

日英EPA承認案について 井上議員の代表質問

参院本会議

 日本共産党の井上哲士議員が27日の参院本会議で行った日英包括的経済連携協定(日英EPA)承認案についての代表質問の要旨は次の通りです。


 「桜を見る会」前夜祭で、安倍前総理の虚偽答弁の疑いが強まっています。証人喚問で真相を解明しようではありませんか。全党に呼びかけます。

 日米関係について伺います。バイデン次期米大統領は8月6日、「核兵器のない世界に近づけるよう取り組む」と述べました。この発言と核先制不使用政策への見解を伺います。

 米国は、2018年の「核態勢見直し」(NPR)で小型核兵器の開発や核兵器の近代化などを明記しました。日本がやるべきは、NPR支持を撤回し、核不拡散条約(NPT)再検討会議の合意の履行を求めることではないか。核兵器禁止条約反対を改め、核廃絶に向けた世界のとりくみを進めることこそ、唯一の戦争被爆国に求められる役割ではないか。

 在日米軍駐留経費の負担で、「思いやり予算」の協議が始まっています。地位協定上の義務がない「思いやり予算」の増額は許されず、廃止すべきです。

 政府は経済成長の切り札として経済連携協定を進めてきました。しかし、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が浮き彫りにしたのは、貿易自由化一辺倒で突き進んだ経済の脆弱(ぜいじゃく)性です。根本的な見直しが求められているのではありませんか。

 日英EPAについて伺います。なぜ本協定の国内への影響試算を実施していないのですか。英国では交渉前から国内の意見聴取を行い、内容の開示も含めて交渉の目的、範囲、影響を分析した文書を公表しています。

 日本はどうか。大筋合意後、概要が発表されただけです。民主主義社会で条約が利益にかなうかを見極めるのは、主権者・国民です。政府からの必要な情報開示が不可欠です。

 協定は英国産ブルーチーズで、欧州連合(EU)と同じ低税率を認めていますが、EUから一層有利な取り扱いを求める再協議を招くのではないか。乳製品も見直し対象になり、英国産への低税率適用で「運用改善」の協議を行うとされています。対象事項を示されたい。

 英国はEUよりも好条件の獲得を目標にしました。外相は税率や枠の変更を否定しましたが、将来にわたって税率の変更や英国枠の新設を排除する規定はどこにあるか。

 農産品の見直し対象は日EU・EPAでの牛肉、豚肉、乳製品などに対し、本協定はそれ以外にも拡大しました。なぜEUをこえる見直しを定めたのか。

 本協定には、独立の章として「貿易及び女性のエンパワーメント(権限委譲)」が設けられました。実効あるものにするには、意欲的目標を掲げる必要があります。


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