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2020年11月26日(木)

イージス艦5千億円超

防衛省 「陸上」代替コスト大幅増

 防衛省は25日、秋田・山口両県への配備を断念した陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」代替案の調査に関する中間報告の概要を自民党の関係部会に示しました。それによると、代替4案(表)のうち、最有力とされているイージス艦型の場合、1隻あたり2400億~2500億円を超え、陸上イージスの約2000億円を大きく上回ります。それ以外も1900億~2800億円以上の範囲で、いずれも陸上イージスを上回ります。

 しかも、迎撃ミサイル(SM3ブロック2A)や維持整備費(30年)などは含まれていません。天井知らずの大軍拡につながる「イージス・アショア」計画は全面撤回すべきです。

 防衛省は、迎撃ミサイルのブースターが基地外に落下する可能性があるとして、陸上イージスの配備を断念。洋上配備の方針に転換し、来年4月を期限として民間業者に調査を委託しています。

 概要によれば、イージス艦型は、海上自衛隊の「まや」型(約1720億円)をベースとするものの、陸上イージスの構成品を搭載するため船体の大型化が必要となり、コストが1隻2400億~2500億円以上に膨らみます。しかも2隻の導入が計画されており、本体だけで5000億円を超えます。

 また、維持整備費は明示していませんが、防衛省が昨年5月に秋田・山口両県に提示した資料によれば、約3000億円とみられます。これに迎撃ミサイルなどを加えれば1兆円を大幅に上回り、自衛隊史上最高額の兵器となります。

 自民党部会では、「南西諸島防衛に転用可能」などとしてイージス艦型を求める意見が相次ぎました。

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