2020年11月25日(水)
国内でも検証的試験を
倉林氏 新型コロナワクチン
参院厚労委
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米英両国などで開発が進む新型コロナウイルス感染症のワクチンに関し、日本共産党の倉林明子議員は24日の参院厚生労働委員会で、安全性・有効性の確認なしに国民の理解は得られないとして、承認前に治験の最終段階である「検証的臨床試験」(第3相試験)を日本人にも行うよう求めました。
ワクチンには、有効性とともに副反応などで命や健康を損なうリスクもあります。倉林氏は、予防接種制度が罰則付きの義務接種から努力義務に変わってきた背景にワクチン禍への反省があったことを明らかにしながら、健康な人に接種するワクチンには通常の医薬品より高い安全性が求められると強調しました。
今年5月、米国でコロナ治療薬として未承認のまま緊急使用が認められたレムデシビルを、日本政府が特例承認を使って世界で初めて薬事承認した問題にふれ、ワクチンでも同様の対応をするのかとただしました。
田村憲久厚労相は「特例承認であろうがなかろうが安全性・有効性は確認していきたい」と答弁。検証的臨床試験については、厚労省の鎌田光明医薬・生活衛生局長が、「どのような臨床試験を実施するかはまずは開発者企業で決定するものだ」などと述べました。
倉林氏は、安全性の立証なしにはワクチンの接種も広がらないと指摘しました。