2020年11月19日(木)
食料輸入自由化見直せ
衆院外務委 穀田議員が求める
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日英包括的経済連携協定(日英EPA)承認案を審議中の衆院外務委員会で18日、日本共産党の穀田恵二議員は、食料自給率向上のために、日英EPAを含め際限ない輸入自由化路線を見直すよう求めました。
日英EPAは、英国の欧州連合(EU)離脱で日本EU経済連携協定(日欧EPA)が英国に適用されなくなるため、それに代わるものとされます。
穀田氏は、日欧EPAになく、日英EPAに盛り込まれた、コメを含む全農産品について見直す再協議の規定を取り上げ、コメを再協議の対象から除外しなかった理由をただしました。
茂木敏充外相は、「(他の協定と同じ)一般的規定を英国との間でも置くことにした」「国益に反する交渉・合意を行うつもりはない」と答弁。穀田氏は、除外せずに再協議の対象にすると、交渉結果しだいで、コメの輸入自由化に道を開き、今後の通商交渉でより高い水準の市場開放を迫られる基準になりかねないと批判しました。
また、日欧EPA発効後、牛の冷凍肉、ミルクとクリーム、バターのEUからの輸入が急増していることを挙げ、日英EPAが発効し、欧州からの輸入品が引き続き大量に流入すれば、国産品の値崩れを招くと警告しました。
穀田氏は、牛肉生産農家が激減するなど、コロナ禍で、農産物輸入自由化の拡大が農業の衰退に追い打ちをかけている実態を指摘。農産物・食品の輸出規制を実施した国が19カ国出ており、日本の食料供給の危うさが浮き彫りになったとし、食料自給率を高める必要について認識をただしました。
宮内秀樹農林水産副大臣は、「重要な政策」だと答弁。穀田氏は、政府が本気で食料自給率の向上を考えているなら、日英EPAを含め際限ない輸入自由化路線を見直すべきだと要求しました。