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2020年11月17日(火)

障害者施策 改善訴え

障全協 厚労・文科両省と交渉

 障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協・新井たかね会長)は16日、障害者施策の改善を求めて国会内で、厚生労働、文部科学両省と交渉しました。全国からオンラインでの参加もありました。


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(写真)障害者の暮らしの場について厚生労働省と交渉する障全協の人たち=16日、国会内

 障害者の暮らしの場をめぐっては、国の施策が乏しく、それぞれの障害の特性に見合った社会資源や専門性のある人的支援が圧倒的に不足しています。障全協が昨年実施した調査(3718人回答)では、「家族介護はもう限界」だとの回答が約6割にのぼっています。

 「地域移行」として入所施設の増設に後ろ向きの国の姿勢に対し参加者は「国が削減目標を掲げているから入所施設はつくれないと自治体から言われた。地域移行=地域の入所施設ではなぜだめなのか」(埼玉県川越市)などと訴えました。

 厚労省の担当者は「グループホームや1人暮らしなどの選択肢を増やすのが地域移行だ」と回答。これに対し、大阪からオンラインで「グループホームでは日中は支援しない仕組みになっている。グループホームで暮らす仲間がコロナの濃厚接触者となって作業所に通えなくなり、自宅で親が面倒みることになった」との告発がありました。

 障害者総合支援法の規定で、65歳以上の障害者は半ば強制的に、介護保険サービスの利用を自治体から要請されます。新潟の参加者は「介護保険に移行したけど暮らしづらいのでもう一度障害福祉サービスに戻りたい」と要請しました。

 文科省に対しては、特別支援学校の設置基準のあり方への要望が相次ぎました。

 「川口市に肢体不自由の学校を作る会」(埼玉県川口市)の山下美保さんは「設置基準には、バスで60分、自主通学で30分以内という規定を設けて」と訴えました。過大・過密化している既存の特別支援学校の問題解決に向けた訴えに対して、同省担当者は「小中高の設置基準と同様、学校教育法を根拠としてつくる。特別支援学校だけ趣旨を変えるのは難しい。教室不足については同時に取り組むものと認識している」と回答しました。


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