2020年11月16日(月)
学生食料支援 33都道府県に
民青など奮闘
優しさに ほっ
@徳島 スタッフ志願者も増 今後も継続
新型コロナウイルスの感染拡大で親の収入やアルバイトが減り苦しい生活を余儀なくされている学生たちを支援しようと、日本民主青年同盟(民青)などが取り組む食料支援活動。全国33都道府県の100を超える学校・学園に広がり、15日も、徳島、京都、福島などで行われました。支援活動は、民青が3月から始めた1万人の「新型コロナウイルス青年生活実態調査」がきっかけです。コロナ禍で困窮する学生の実態が明らかになり、実態や悲痛な声を行政に届けるだけではなく、直接食料を届けようと始まりました。活動に共感してボランティアで参加してくる学生も増えています。
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民青徳島県委員会は同日、徳島大学常三島(じょうさんじま)キャンパス近くの公園で、学生への食料などの支援活動「ほっとまんぷくプロジェクト」を行い、74人の学生がパスタや缶詰などの食品や、農家から提供された米や野菜、果物などを受け取りました。
同プロジェクトは6月21日に開始し、今回で20回目。参加した学生は延べ1068人となり、配った米は1・5トンを超えました。1000人目となった参加者に、洋菓子の詰め合わせをプレゼント。受け取った徳島文理大学の学生は「5~6回参加し、すごく助かっています。食品を提供してくれるみなさんに感謝です」と笑顔を見せました。
スタッフになる学生も増え、現在約20人が登録。仕分けや案内など分担して取り組んでいます。スタッフ会議で出された「楽しみながら交流できたら」との意見を取り入れ「輪投げ成功でもう一品」などのアトラクションも好評です。
7月にスタッフになった徳島大学理工学部2年の男性は「参加して、民青の人たちの優しさが伝わりました。自分もできる範囲で役に立ちたかった」と語りました。
民青同盟の大西芹那県委員長は「学生の多くが生活に困窮し、学びの困難は今なお続いている」と述べた上で「それでも『みんな困っているのだから仕方がない』という学生が多数いる。普通に学べるのが当たり前。今の社会がおかしいことを知ってもらいたい」とプロジェクト継続の決意を語りました。