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2020年10月28日(水)

核兵器禁止条約 草の根の力

CND事務局長 ケイト・ハドソンさんに聞く

廃絶実現の突破口に

 【ベルリン=桑野白馬】核兵器禁止条約の発効が24日に確定しました。その意義と今後の展望について、英国核軍縮運動(CND)のケイト・ハドソン事務局長が本紙のオンライン取材に答えました。


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(写真)ケイト・ハドソンさん(本人提供)

 核兵器のない世界を実現するための強力で包括的な条約が、ついに発効します。草の根の活動を力に条約成立を実現してから、3年間で実を結びました。わたしたちは核兵器保有国の度重なる圧力に屈しなかった。核廃絶への非常に重要な一歩です。

 この条約が生まれた背景には、ヒバクシャを始めとした市民社会と反核国家の協力があり、それが国際的に高く評価されたことがあります。核保有国が核不拡散条約(NPT)で核軍縮交渉を誠実に行う義務を負っているにもかかわらず、それが一向に進まなかった。これに対する不満や憤りが原動力となっていました。

 条約の第1条は、核兵器およびその他の関連活動の包括的な禁止をうたっています。今後、核保有国や「核の傘」にある国は、条約を無視するか、価値をおとしめようと画策するでしょう。しかし、たとえ妨害があったとしても、この条約は国際的な核廃絶を実現するための突破口となります。なぜなら、核兵器を含む大量破壊兵器のない世界を達成するという目標は、世界のほとんどの国が共有しているからです。条約を無視し続けることはできないでしょう。

 条約への署名を拒む英国政府の姿勢を転換するために、市民一人ひとりができる活動があります。ワシントン、パリ、ベルリンを含む世界中の市や町は、政府に先んじて禁止条約を支持し、条約への参加を迫っています。自分たちが住む地域で核廃絶への思いを共有する人たちと連帯し、それぞれの自治体に条約への支持を働きかけることができます。CNDも地域に根をはり、活動を支援します。

 英国政府が核を諦めて禁止条約に署名するまで、そして全世界から核を廃絶するまで、わたしたちのたたかいは続いていきます。


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