2020年10月25日(日)
障害児学校 設置基準を
教員・保護者ら全国交流集会
|
「障害児学校の設置基準策定を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」は24日、第9回全国交流集会を都内で開きました。オンラインも含め、全国から教員や保護者ら約100人が参加し、各地の実態や活動について交流しました。
特別支援学校では、学校の施設・設備や編制に関する設置基準がないため、子どもの増加に見合う学校建設が行われていません。過密化が進み、教室や設備の不足で子どもたちは劣悪な環境の下におかれています。
集会で同会の佐竹葉子副会長は昨年11月の文部科学省交渉で設置基準の妥当性も含めて検討したいとの回答があったことを紹介し、「長い間積み上げた署名や街頭での訴えなどの成果だ」と強調。中央教育審議会が出した「中間まとめ」に、教育環境改善のため設置基準を策定すると書かれたことを報告しました。
神奈川県の特別支援学校に勤務する男性は「満員過密状態のために、雨の日の廊下での体育、倉庫での着替え、図書室はなく廊下に図書。そんな状態が続いている。根本的解決には、設置基準を作るしかない。取り組みを進めたい」と語りました。滋賀県の男性は「子どもたちが、90分以上かけて通学している。トイレ行きたいと子どもが言っても、トイレが足りずに順番待ちをしている。職員室が三つもあって、先生たちの連携が取れないということもある」と現状を訴えました。
日本共産党からは山下芳生副委員長、畑野君枝衆院議員が参加し、「子どもたちに良い設置基準と学校を届けるために頑張りたい」と決意を語りました。