しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年10月20日(火)

池永四段 急戦振り切る

将棋新人王戦 齊藤三段猛追及ばず

写真

(写真)齊藤優希奨励会三段(右)に勝利し、第51期新人王になった池永天志四段(左)。奥右は立ち会いの宮田利男八段=19日、東京・将棋会館

図

 19日の将棋新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は、急戦を仕掛けた齊藤優希三段(24)を池永天志四段(27)が堂々と受けて立ち、一日の長を示して齊藤三段の粘りを振り切って大激戦を制しました。

 本局は池永四段の先手番。矢倉模様の出だしから、齊藤三段が6手目☖7四歩からの急戦を仕掛けました(今年の竜王戦七番勝負史上最短手数となった第1局と同じ進行、後手豊島将之竜王の勝ち)。互いにほぼノータイムで指しており、研究家として知られる両者のどちらの研究が勝っているのか、注目されました。

 池永四段が17手目で☗6六銀と変化して、新たなたたかいに。齊藤三段は30手目、5筋に歩を垂らすかと思いきや角を切って、飛車・角を交換しながら激しい展開に。互いに一手一手考慮時間を使い慎重に指し進めます。

 攻め続けていた齊藤三段が48手目☖5二金左と自陣に手を入れるのでは変調か。池永四段の☗6五歩~☗9一飛成で桂香得となっては先手優勢となりました。後手が3筋の歩を伸ばしたのに対し、先手が67手目☗3八歩と辛抱してから流れが怪しくなり、82手目☖4六飛の角金両取りがかかると勝負はわからなくなったと検討陣はざわつきます。

 先手が王手飛車取りをかけると、後手が王手角取りで切り返すなど、齊藤三段の猛追で大熱戦となりましたが、最後は池永四段が振り切りました。

 都成竜馬三段(現六段)につづく齊藤三段の三段での優勝はなりませんでした。対局後齊藤三段は「大舞台で指せていい経験になった」と語りました。

図

pageup