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2020年10月15日(木)

肥育農家支援求める

牛マルキン発動でも経営難

紙氏が質問主意書

 日本共産党の紙智子参院議員が提出した「肉用牛肥育農家の経営を守り、地域経済の支援を求める質問主意書」(9月17日)に対し、政府はこのほど、答弁書を決定しました。

 新型コロナウイルス感染症の拡大で外食や外国人旅行客の需要が減少したために和牛肉の取引価格が下落し、肉用肥育農家が大きな打撃を受けました。質問主意書で、和牛枝肉価格の下落が長期化しているとし、牛マルキン(肉用肥育経営安定交付金制度)が発動されても2月末から発生した膨大な赤字を解消するに至っていない事態をどのように認識しているかを聞いたところ、答弁書は「交付金により肥育農家の資金繰りは改善している」と答えました。1000万円以上の赤字を抱え苦境にあえぐ肥育農家の経営実態と大きくかけ離れた認識です。

 牛マルキンは、国と生産者が出資した財源で和牛の標準的販売価格が標準的生産費を下回った場合に、その差額の9割を交付する制度です。生産者が出資しなければ満額交付されない仕組みを改善するよう求めたところ、答弁書は法律の規定に照らして補助できないと答えました。

 すでに35都道府県で財源不足(8月末)が発生していることも明らかになりました。山形県などでは独自の支援をしていますが、政府として有効な対策がとられていません。ただ、学校給食への提供回数は需要の動向を見ながら判断すると答えました。


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