2020年9月15日(火)
コンビニ営業 改善急げ
8社にオーナー要望 公取委見解受け
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公正取引委員会が、コンビニエンスストア本部による加盟店オーナーへの24時間営業の強制などがあれば独占禁止法違反になるとの見解を出したことを受けて、オーナーらでつくる「コンビニ加盟店ユニオン」が14日、コンビニ8社と日本フランチャイズチェーン協会に改善の要望書を提出しました。会見したオーナーらは「新型コロナウイルスのもとで売り上げが下がった。1年持つかどうかの状況。時間がない」として早期の改善を訴えました。
公取委は2日、8社の加盟店約1万2000店の調査結果を公表。24時間営業問題のほか、本部が既存店との約束を破って周辺に新たな店を出す「ドミナント出店」など、本部による「優越的地位の乱用」に幅広く警告を発しました。
オーナーらはこの日、最大手セブン―イレブン本社と協会に要望書を持参。残り7社にも郵送したといいます。
国会内で会見した同ユニオンの酒井孝典執行委員長は「『コンビニ会計』では人件費や売れ残り商品の廃棄コストなどが基本的にオーナー負担。人件費が上がり、利益が出ない。本部への高すぎる上納金にも上限を設けて、本部と加盟店の双方が経営を続けられる環境を」と求めました。
中野和子弁護士は「コンビニという一つの事業の中で、利益の取り分が本部に偏っている。不公正な取引が放置されてきた。オーナーが必死にタダ働きをしても本部は痛くもかゆくもない」と指摘。「赤字を強制するという、商慣習に反したやり方について公取ははっきり違法だと言うべきだ。法律による介入も必要だ」と語りました。
酒井委員長はまた、「企業はどうしても利益を求める。オーナーが普通に生活できる環境を実現するには政治の役割、政治の力も必要だ」と訴えました。