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2020年9月10日(木)

「メディア女性のネットワーク」構築

男女共同参画案に政府提唱

新聞労連とWiMN 「公権力介入」と削除要求

 政府が公表した「第5次男女共同参画基本計画(素案)」に「メディア分野等で働く女性のネットワーク」の「構築」が盛られている問題について、日本新聞労働組合連合(南彰委員長)と、「メディアで働く女性ネットワーク(WiMN)」は7日、「公権力によるメディア介入」につながりかねないなどとして、削除を求めるパブリックコメントを内閣府に提出しました。

 同計画は男女共同参画基本法にもとづき政府が策定作業を進めているもので、「素案」への意見募集が行われていました。「素案」では、「メディア分野等と連携した積極的な情報発信」の「具体的な取組」として「女性記者をはじめとするメディア分野等で働く女性のネットワークを構築し、その育成・組織運営に携わる管理職・経営層等を巻き込みつつ、男女共同参画の視点からのメディアにおける取組について認識を共有する」としています。

 これに新聞労連は、「メディア関係者を公権力が組織することになれば、メディアの自律性を揺るがし、民主主義社会に不可欠な権力監視機能を弱めかねない」と指摘。ジェンダーギャップの解消はメディア側が自律的に取り組むべきで、「公権力によるメディアへの介入は、日本国憲法第21条で保障された表現の自由・報道の自由を侵害する行為で容認できない」と厳しく批判しています。

 WiMNは、「政府が組織する女性記者らの『ネットワーク』が政府と『認識を共有する』」ということは、そこに政府の意向が反映され、活動を通じてジャーナリズムに影響を与え、「ジャーナリズムのあり方にゆがみが生じかねない」との「強い危惧」を表明しています。


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