2020年8月3日(月)
核兵器禁止条約早く
原水爆禁止世界大会・国際会議開く
コロナ危機解決も国際協力で
「被爆者とともに、核兵器のない平和で公正な世界を―人類と地球の未来のために」をテーマに、原水爆禁止2020年世界大会が2日、国際会議で始まりました。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)を受けオンラインで開かれました。
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開会セッションでは世界大会運営委員会の野口邦和代表が主催者報告。コロナ禍は、軍事力による「国家の安全保障」ではなく「人間中心の安全保障」への転換を求めていると強調し、核兵器禁止条約を早期発効させ、各国政府に参加を迫るとともに、核保有・依存国に核軍縮・撤廃義務を迫る世論と共同の発展を呼びかけました。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の児玉三智子事務局次長、広島の被爆者でカナダ在住のサーロー節子さんが被爆体験を語り、カトリック長崎大司教の髙見三明さんは核兵器の保有・使用は倫理に反すると強調しました。
第1セッション(世界の平和運動代表)では、米国、英国、ロシア、国際平和ビューロー(IPB)、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)の各代表が問題提起。「コロナ対策より核兵器システムにつぎ込むのは許されない」「各国で禁止条約の署名と批准を求める多数派をつくろう」と議論されました。
第2セッション(アジア・太平洋)では、韓国、ベトナム、インド、日本原水協の各代表が報告。「米中対立のもとアジアを非核地域に」「各国市民の共同で政府に非核化を迫ろう」と語りました。
発表された主催者声明は「核兵器やパンデミックとともに、気候変動や貧困問題など、グローバルな危機を解決するためには、国際的な協力が欠かせません」と指摘。核兵器廃絶を求める「世界的流れはさらに前進を続けている」として、核廃絶を求める国連や各国政府と市民社会との共同を発展させることなどを呼びかけました。
(主催者声明 全文)