2020年7月9日(木)
敵基地攻撃能力は違憲
衆院委・赤嶺氏 議論中止求める
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日本共産党の赤嶺政賢議員は、8日の衆院安全保障委員会で、政府が配備を断念した「イージス・アショア」の代替案として議論するとしている敵基地攻撃能力の保有について、憲法9条を無視し軍事力強化に突き進むものだとして、議論の中止を求めました。
赤嶺氏は、秋田魁新報が「代替策の議論よりも地上イージスをめぐる経緯をしっかりと検証し、責任の所在を明らかにするのが先ではないか」(6月26日付社説)と指摘していることを紹介。配備計画決定から断念に至る経緯を検証し、責任の所在と再発防止策を明らかにするよう求めました。河野太郎防衛相は、ブースターの技術的問題に関する協議の経過について、「確認しなければならない」と答弁しました。
政府は、長距離巡航ミサイルの導入やいずも型護衛艦の改修を決めた際、「隊員の安全を確保するため」と説明しました。赤嶺氏は、敵基地攻撃能力の保有はそれを覆し、いずもからたつF35Bが他国への爆撃に参加することを可能にすると指摘。河野氏は「能力を保有すると決めているわけではない」と答弁を避けました。赤嶺氏は、安倍政権が一片の閣議決定で集団的自衛権の行使を容認した経緯にふれ、「憲法9条をなきものにする危険な動きは断じて容認できない」と批判しました。
朝鮮半島の非核化と恒久的な平和体制の構築に合意した米朝首脳会談(18年)の意義について、若宮健嗣外務副大臣は「非常に大きい」と述べ、「完全な非核化の実現にむけて、米朝のプロセスを後押しする」と答弁。赤嶺氏は、「日本政府がやるべきは、東アジアに平和的な環境をつくるための外交努力だ」と強調しました。