2020年7月7日(火)
核兵器禁止条約 発効まであと12カ国
採択3年 世論高揚
人類史上初めて、核兵器を違法なものと定めた核兵器禁止条約が7日、国連で採択されて3年となりました。6日現在、81カ国が署名し、38カ国が批准。条約発効まであと12カ国に迫っています。同条約は、50カ国目が批准すれば90日以内に発効するよう定められています。
2017年7月7日、122カ国の賛成多数により採択された核兵器禁止条約は、核兵器の使用や威嚇、生産、実験、配備などを広く禁止。前文は、完全廃絶こそが二度と使われないための唯一の方法だとうたい、被害者支援・環境回復の規定を盛り込むなど、日本の被爆者の長年の要求も反映しています。
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は今年6月、世界の核弾頭数が19年に1年前に比べわずかに減ったものの、核兵器保有国はいずれも核兵器の最新鋭化を続けていると指摘。核兵器を禁止し廃絶につなげることは急務です。
また、40カ国以上の女性政治家ら238人は5月、新型コロナ危機のなか核兵器の軍縮を進め、国連機関により多くの予算を配分するよう求める声明を発表。核保有国9カ国は昨年1年間に合計で730億ドル(約7・8兆円)を核兵器関連予算に充てており、核兵器を禁止し、命を守れという要求も高まっています。