2020年6月24日(水)
電通圧力 国認める
持続化給付金事業めぐり野党に
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国の持続化給付金事務事業の再委託を受けた広告大手・電通が下請け企業に、別の委託事業で電通以外の企業に協力しないよう圧力をかけていたことを23日、国会内で開かれた野党合同ヒアリングで経済産業省が認めました。
電通が圧力をかけた相手はイベント企画大手のテー・オー・ダブリュー(TOW)です。持続化給付金事業では、電通の外注先から仕事を受けた孫請け企業に当たります(図参照)。
「文春オンライン」は21日に電通から指示を受けたTOWが、複数の下請け企業にあてたメールを公表しました。メールには、電通傘下で持続化給付金事業にかかわった企業が、国が新たに発注する家賃補助の給付事業を受託した企業に協力した場合、「出禁(出入り禁止)レベルの対応をする」と書かれています。
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合同ヒアリングでは、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が「電通はこの通り(TOWに)言ったのか」と質問。同省の担当者は「ほぼその内容だ」と、メールの文言は電通社員がTOW側に口頭で伝えたことだと認めました。
野党議員らがメールの提出を求めたのに対し、経産省の担当者は「削除したと聞いている」と説明。野党議員から「証拠隠滅だ」と批判の声があがりました。
野党議員は「電通の圧力で家賃補助業務が影響を受けている」と指摘。電通社内で圧力行為が組織的に認識されていたのか確認すべきだと要求しました。