2020年6月18日(木)
国会議員団総会後の志位委員長の会見
日本共産党の志位和夫委員長は17日、党国会議員団総会後に国会内で記者会見し、記者団の質問に答えました。
「イージス・アショア」
河野太郎防衛相が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の秋田・山口両県への配備計画を停止すると発表したことについて問われ、志位氏は、「計画にそもそも道理がなく、地元住民の批判の声に追い詰められ撤回を余儀なくされた。破綻を意味していると思います」と語りました。
志位氏は、「防衛省が、弾頭から切り離したブースターを落下目標地点に『確実に落とせない』などと技術上の問題を言っていますが、最初からわかっていたことです」と批判。「ここまでずるずると計画を引っ張り、無駄に血税を入れてきた。その責任が問われます。引き続き追及し、白紙撤回を求めていく」と表明しました。同時に「基地の最大の問題は、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設です。この計画の断念も強く求めていく」と強調しました。
内閣不信任
内閣不信任案を提出しなかった理由を問われた志位氏は、「私たちは安倍政権打倒の旗を掲げ、安倍政権を信任せずという立場であることは言うまでもありません。ただ新型コロナ危機が続いているもとで、閉会中審査という形であっても国会を動かしていく必要があります」と指摘。「平時であれば当然不信任を出しますが、新型コロナが収束していないもとで、国民の命と暮らしを守り抜くことを最優先に考えた場合、会期延長を求めつつ、閉会中であっても審議の道をこじ開けていくのがベストの選択だったと思います」と語りました。
自民・河井夫妻の離党
河井克行前法相と、妻の案里参院議員が自民党に離党届を提出したことを問われ、志位氏は「やるべきは離党ではなく国会議員の辞職です。安倍晋三首相自身の政治責任にも関わる問題です」と述べ、徹底究明を求める考えを示しました。
志位氏は、「説明責任をまったく果たさず、離党すればすむというものではありません。自民党も厳しい処分をしなかった。本人も、自民党も大きな問題です」と述べました。
買収疑惑の解明とともに、案里氏の参院選応援のために1億5000万円を出した自民党の責任が厳しく問われるとして、「原資は政党助成金、国民の税金です。何の目的でお金を出し、何に使ったのか。これが問題の“本丸”です。ここを究明しないといけない」と指摘しました。
また、今回の離党問題や「イージス・アショア」の計画停止などの重大問題を、審議ができない会期末の段階で持ち出したことは「ひきょうなやり方です」として、「公明正大に国会で議論すべきです」と強調しました。