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2020年6月2日(火)

コロナ危機をのりこえ、新しい日本をつくるために「党員拡大を中心とする党勢拡大特別月間」をよびかけます

6月1日 中央委員会常任幹部会

(一)

 新型コロナ危機が続くなか、全国で奮闘されている同志のみなさんに、心から敬意を表します。

 全党は、コロナ危機が深刻化した3月~5月、「二つの基本姿勢」――(1)「国民の苦難軽減」という立党の精神に立ち、国民の命と暮らしを守るとりくみに全力をあげる(2)感染防止の対策に最善をつくしつつ、党活動を断固として維持・発展させ、強く大きな党をつくる――を堅持・発展させながら奮闘努力してきました。

 全国各地で、支部と党員、地方議員が、「お困りごとはありませんか」と声をかけ、切実な相談に献身的にこたえる活動が広がり、党国会議員団や地方議員・団の提案と論戦が、一歩、一歩、政治を動かしています。

 こうした「苦難軽減」のとりくみと一体に、党づくりで新たな努力と挑戦が広がりました。

 「しんぶん赤旗」読者拡大では、見本紙を届け、電話も使って購読を訴えるなどの創意・工夫を発揮し、毎月の前進に執念をもってとりくむなかで、読者からのあたたかい支援もいただき、5月は全都道府県で日刊紙、日曜版とも前進し、全国的に大きな前進をかちとりました。党大会後、数カ月の時点で、大会現勢を基本的に維持できているのは16年ぶりのことです。緊急事態宣言のさなかでこうした前進を勝ちとったことは、文字通り、画期的な成果です。

 党大会決定の徹底・学習でも、とくに改定綱領の学習が多くの支部と党員のなかに広がり、空前の綱領学習運動として発展しています。

 新型コロナ危機というかつてない困難のもと、全党が、党中央に団結し、悩みながら、学びあいながら、党づくりでこうした到達を築いたことは、党の歴史のなかでも特別の意義をもっています。常任幹部会は、全国の同志のみなさんの、わが党ならではの大奮闘、大健闘をたたえ、重ねて敬意と感謝を申し上げるものです。


 同時に、この間、「感染防止のために人と人との接触を可能な限り減らす」という社会的責任を果たすために、党員拡大のとりくみを事実上抑制してきた結果、党員現勢で党大会から約3000人の後退を余儀なくされています。

 党建設・党勢拡大の根幹は党員拡大です。これ以上、根幹が細り続けるならば、党の未来はありません。

 第28回党大会第二決議は、「日本共産党が、党建設で後退から前進に転じる歴史的情勢が生まれている」として、党建設の危機的状況をリアルにみるとともに、「日本共産党を除く」という壁が崩壊し、党と国民との関係が大きく変化していることをつかんで、党創立100周年までに大会時比130%の党をつくる目標を提起しました。

 この第二決議を全面実践するために、党中央は、2月中旬、都道府県機関紙部長会議を開き、さまざまな困難を理由に「後退しても仕方がない」とする惰性が、党中央にもあったことを自己検討し、毎月、毎月の前進に執念をもってとりくむことを呼びかけました。

 さらに3月はじめ、全国組織部長会議を開き、党員拡大を、入党者数だけを基準にして評価し、亡くなる方や離党する方もいて現勢では連続して後退していることを直視しない弱点が、党中央にもあったことを自己反省し、毎月、毎月、「現勢で前進」することを基準に努力を強めることを呼びかけました。

 全国の同志のみなさん。

 いま一度、大会決定とその後の一連の会議で提起した姿勢にたちかえり、読者拡大での前進の流れをさらに発展させながら、党建設の根幹である党員拡大で、なんとしても後退から前進へと転じるために力をつくそうではありませんか。

 常任幹部会は、緊急事態宣言が全国的に解除されたいま、6月2日から9月30日までの4カ月間を「党員拡大を中心とする党勢拡大特別月間」に設定し、全党の力を集中してとりくむことを呼びかけます。

(二)

 「党員拡大を中心とする党勢拡大特別月間」の目標は、次の2点とします。

 (1)すべての都道府県・地区委員会が、党員拡大で、毎月、「現勢での前進」をかちとり、「特別月間」をつうじて大会後の後退分をとりもどし大会現勢を回復・突破する。すべての支部・グループが、党員拡大に足を踏み出す。

 (2)「しんぶん赤旗」読者拡大でも、毎月前進をかちとり、「3割増」にむかう持続的な前進の軌道に乗せる。

 「特別月間」の二つの目標は、党創立100周年までに「3割増」の党をつくるという大会決定がかかげた目標にむけて、前進を開始する目標です。また、遅くとも来年秋までには必ず行われる総選挙で、日本共産党の躍進をかちとり野党連合政権実現への道をひらく、最大の保障を築く第一歩の目標です。

 この目標をやりとげる条件は、十分に存在しています。

 第一に、コロナ危機のもとで、人々の政治への関心が高まり、国民の声が政治を動かす状況が生まれるなかで、わが党への注目と期待が大きく高まっていることです。

 「自粛と補償は一体で」という声が大きく広がり、「1人10万円の現金給付」「雇用調整助成金の上限額引き上げ」などが実現しました。三権分立を踏みにじる検察庁法改悪も、ネット上で「抗議」の声がまたたく間に広がり、今国会での成立断念に追い込みました。わが党の提案、論戦は、こうした世論と運動と響きあい、「苦難軽減」のとりくみとも相まって、幅広い方々からの評価の声が広がっています。

 第二に、コロナ危機のもとで、わが党の綱領路線が、新たな生命力を発揮していることです。日本でも世界でも、社会保障を切り捨て、自己責任を押しつける新自由主義の破たんが明らかとなっています。利潤第一主義によって、地球規模で環境を破壊し、新しい感染症をつぎつぎ出現させている、資本主義という体制そのものが問われています。コロナ危機を乗り越え、よりよい社会をつくる展望を語り広げるうえで、綱領路線は大きな力を発揮しています。

 第三に、コロナ危機という困難な条件のもとで、全国の支部と党員、党機関が、党活動を維持・発展させるために努力してきたことが、党勢拡大の主体的力を高めていることです。改定綱領の学習が広がっていることは、新しい党員を迎える何よりの力となります。読者拡大の努力のなかで、党員一人ひとりの結びつきに光があてられていることも今後に生きるものです。

 全国の同志のみなさん。

 みずから切り開いてきた条件に確信をもって、勇躍して「特別月間」にとりくもうではありませんか。

(三)

 「特別月間」にどうとりくむか。まず、強調したいのは、党大会第二決議を、最大の指針にするということです。

 第二決議には、40年にわたって後退を続けてきた党建設を、持続的な前進の軌道に乗せる大事業をやりぬくための、探求と開拓の方向が示されています。第二決議第4章は、これまでの党建設の基本方針を堅持しつつ、「今日の情勢のもつ客観的可能性と党の現状にふさわしく、党活動・党建設の改革・発展に挑戦する」ことを呼びかけています。

 党員拡大で、「現勢での前進」をかちとるためには、この方向で努力することがどうしても必要です。

 3月に開かれた都道府県学習・教育部長会議では、「現勢で毎月前進する党をつくろう」という提起は、「どういう党をつくるのか」ということと一体の問題だとして、党員拡大のあり方を規約通りに行い、綱領と規約を読んでもらい、中身を語って入党していただくこと、入党した後も「楽しく元気の出る支部会議」をしっかりやって、みんなで成長できるように支部づくりを行うこと、新入党員教育もしっかり行うこと、党費納入を毎月、毎月、自覚的に増やしていくこと、そして日刊紙を必ず購読してもらうことをあげ、「それらを全部セットでやって、そういう法則的なとりくみをやって、それと一体に拡大の独自追求を行う。そうやってこそはじめて現勢で増えていきます」と強調しました。

 「どういう党をつくるのか」――党大会第二決議、とりわけ第4章に示された「党建設の改革・発展」の方向を指針に、その実践と一体に「党員拡大を中心とする党勢拡大特別月間」にとりくむことが大切です。

 そのうえで、次の点に留意して「特別月間」を推進しましょう。

 ――すべての支部が、「3密」を避ける環境をつくって支部会議を開きましょう。「どういう支部をつくるのか」の議論と一体に「特別月間」の目標を決め、一人ひとりの結びつきに光をあてて、目標の5倍、10倍の対象者をあげましょう。要求にこたえる活動や党勢拡大にとりくむ「政策と計画」をもちましょう。

 ――国民との結びつきを、党としての結びつきに発展させる“きっかけ”“踏み切り”となる「集い」の開催、要求アンケートなどにとりくみ、対象者をお誘い・訪問し、「ともに学び、ともに成長する」姿勢で、入党を働きかけましょう。これらは、どの支部でもできることです。「入党の働きかけに失敗はない」という立場で、真剣に、気軽に、くり返し、働きかけましょう。

 ――党の世代的継承を重視しましょう。青年・学生と労働者、30代~50代のなかで党をつくり党勢を倍加すること、民青同盟の倍加をめざして同盟員を増やすことに特別の力を注ぎましょう。声をあげ、政治を動かしている、若い世代の新しい運動を励まし、参加するなかでとりくみを強めましょう。都道府県・地区委員会は、この世代でのとりくみを具体化しましょう。

 ――改定綱領と党大会決定を7割、8割の党員が早期に読了する、理論的確信あふれる党をつくりましょう。読了の到達は、改定綱領、第一、第二決議とも3割台前半であり、この現状に甘んじていては革命はできません。「改定綱領学習講座」の学習にさらに力を注ぐとともに、7月15日に開催する党創立98周年記念講演会を、学習と党員拡大のとりくみの最大の結節点として位置づけ、成功させましょう。


 全国の同志のみなさん。

 コロナ危機のもとで、自民党政治と国民との矛盾は、いよいよ深刻となっています。そのなかで、日本共産党の存在と活動、綱領路線がひときわ輝いています。この党を強く大きくすることは、コロナ危機を打開し、よりよい日本と世界をつくる、かけがえのない力となります。全党が、心ひとつに「特別月間」を成功させ、その扉を開こうではありませんか。


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