2020年5月26日(火)
“介護崩壊”防げ
経営・利用者・労組が共同要請
報酬概算払い 防護具確保を
新型コロナ禍の休業等で介護事業所が倒産・廃業の危機に直面するなか、経営・利用者・労組の7団体が初の共同行動として25日、“介護崩壊”を防ぎ、介護を受ける権利と介護従業者を守れと求める緊急の政府要請を行いました。
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第1次補正予算(4月30日)で介護継続の措置は全く盛り込まれていないと指摘し、(1)前年の実績にもとづいた介護報酬の概算払い(2)防護具の確保・供給を国の責任で行う―の2点を求めました。
要請書を厚生労働省老人保健課の担当者に渡した全労連の岩橋祐治副議長(介護・ヘルパーネット責任者)は「事業者に借金でしのげというのではなく、報酬の概算払いを」と求めました。
全日本民医連の林泰則事務局次長は、市町村は介護報酬支払いを見込んで財政を組んでおり「支払わないとなると、市町村の介護保険会計に黒字として積みあがり、一定期間後には国に返納となるだけだ」と指摘。国が概算払いの方向性を示すよう求めました。
「守ろう!介護保険制度・市民の会」の富田孝好事務局長は「介護ヘルパーは感染源になりたくないと休日も散歩にも出ず、常に緊張状態。マスクも消毒液も不足している」と訴え。国が責任をもって防護具等の確保と経営安定をはかってほしいと訴えました。
老人保健課の担当者は、東日本大震災で行った概算請求の事例について説明し「持ち帰って検討したい」と答えました。
7団体は、守ろう!介護保険制度・市民の会、認知症の人と家族の会、暮らしネット・えん、21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会、全日本民医連、全労連、中央社保協。