2020年5月23日(土)
バイト失い貯金崩し生活 実習中止で医者になれるか不安
医師の卵が危機に直面
FREE医学生調査
高等教育無償化プロジェクトFREE医学生チームは21日、新型コロナ感染拡大による医学生への影響調査(中間結果)を明らかにしました。38大学、224人の医学生から回答がありました。
私立医学部の学費は年間509万円(平均)です。
香川大医学部6年生(世帯年収380万~500万円)は、「自営業が休業したため、収入がゼロ」と回答。東北大学医学部6年生(世帯年収500万~600万円)も、「塾講師のバイトができなくなり、収入が減った。貯金を崩して生活している」と答えています。
87%の医学部でオンライン授業が行われていますが、解剖実習や病院実習ができない不安や悩みが深刻です。
東京女子医科大学医学部2年生は、「実習がどうなるのか分からない。今後の大学のスケジュールが分からず、不安」と回答。慶応義塾大学医学部1年生は「所属する研究室での実験が中止され、今後の研究に影響が出るかも」と訴えます。
実習ができないことによる国家試験への影響や就職への不安も。
慶応義塾大学医学部6年生は「実習再開のめどが立たず、医者になれるか不安。国家試験が例年通り行われるか不安」と訴え。信州大医学部2年生は「カリキュラムが国に決められている。大学によって対応が異なるのは不合理なので、国として指針を示してほしい」と述べました。
FREEは学費の一律半額とともに、国が速やかに方針を示し不安を解消すること、実習再開で感染防止強化などを求めています。