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2020年5月21日(木)

「白タク行為」拡大

改定法案審議入り 武田議員批判

参院本会議

写真

(写真)質問する武田良介議員=20日、参院本会議

 自家用車を用いた有料運送を拡大する地域公共交通活性化再生法等改定案が20日の参院本会議で審議入りし、日本共産党の武田良介議員は「いわゆる『白タク行為』を拡大するものだ」と批判しました。

 料金を取り自家用車で旅客を運ぶ「自家用有償旅客運送」は、公共交通がない地域での移動手段確保を目的に2006年に導入されています。ただ2種免許のない人が旅客を運ぶ「白タク行為」にあたるため、旅客対象や地域が厳しく限定された経緯があります。

 武田氏は、改定案が「観光旅客その他の当該地域を来訪する者」も対象としていることをあげ、「事実上限定をなくしている。際限ない白タク行為の拡大に道を開くものだ」と指摘。「自家用有償旅客運送」は2種免許不保持者が運送する点で「ライドシェア」と同じ性質を持つもので、改定案による白タク行為の拡大は「ライドシェア解禁の突破口になるのではないか」とただしました。

 赤羽一嘉国土交通相は、2種免許不保持者が運送する共通点にはふれないまま「ライドシェアとは異なる」などと答えました。

 武田氏はまた、リニア中央新幹線建設について、新型コロナウイルス感染症の影響で新幹線をはじめ鉄道利用者が減り、政府が投入した3兆円もの財政投融資資金の返済計画を根底から揺るがしていると指摘。赤羽国交相は「JR東海には着実に(リニアの)整備を進めていただきたい」と述べ、コロナ禍でも推進する姿勢を示しました。武田氏は「リニア建設は断念し、地域公共交通の充実にこそ予算をあてるべきだ」と主張しました。


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