2020年5月9日(土)
新型コロナ対策 生活保護活用求める
日弁連が会長声明
日本弁護士連合会(荒中会長)は7日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う生活困窮者対策として、国に生活保護制度の運用を緩和し、制度の積極的活用を求める会長声明を出しました。
声明は、国が4月に出した営業や外出の自粛を求める緊急事態宣言が5月末まで延長されたもとで、「仕事と収入の減少または喪失に見舞われ、生活困窮に陥る人々が増え始めている」と指摘。さらに「仮に宣言が終結しても、自粛が引き続き求められるであろうことからすれば、今後、時間の経過とともに生活困窮に陥る人々が爆発的に増えることも予想される」と述べています。
そのため、感染拡大収束までの一定期間の特例措置として、生活保護利用上の厳しい資産要件や調査などの高い障壁を「思い切って緩和すること」が必要だと強調。(1)持続化給付金等と同様に、ウェブ申請を認めること(2)収入基準の審査のみで保護の要否判定を行うこと(3)住宅ローンを負担する者にも保護の適用を認めること(4)在留資格の有無・内容にかかわらず外国人への同法の準用を広く認めること―などを要望しています。