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2020年5月2日(土)

米ディズニー10万人の給与停止

従業員の半数

株主配当はそのまま

 【ワシントン=遠藤誠二】米ウォルト・ディズニー社は、従業員23万人の約半数にあたる10万人の給与支払いを停止し、一時帰休(レイオフ)にしました。ディズニー家関係者も批判しています。

 フロリダ州にあるディズニーワールドはじめ、世界各地のディズニーランドは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月から閉鎖を余儀なくされています。会社側は、ディズニーワールドの4万3000人を含む「キャスト」とよばれるスタッフ約10万人の給与を4月中旬から止め、失業保険の申請を促しました。これにより1カ月5億ドル(約533億円)の支出を削減できるといいます。

 ウォルト氏兄ロイ氏の孫娘にあたるアビゲール・ディズニー氏は、株主への配当や幹部のボーナスをそのままにして従業員への給与支払いを止めたと反発。「株主に配当する15億ドルは、現場で働く人々の3カ月分の給与だ」「遊園地で働く彼らは時給15ドルの最低賃金実現にむけ何年間もたたかっている」とツイッターに投稿しました。

 アビゲール氏はこれまでも、富裕税の導入や幹部の高額な給与を従業員に再分配することなどを主張してきました。同氏によると、ディズニー社のチャペック最高経営責任者(CEO)の基本給は月300万ドルで、ボーナスは最高で900万ドルになります。

 格差是正を主張しているサンダース上院議員は「けしからん話だ。企業の果てしない強欲さがこの国の骨組みを破滅させている。止めなければならない」と主張しています。


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