2020年5月1日(金)
きょうメーデー 声あげ社会変える
コロナから雇用と営業守ろう
5月1日は、世界の労働者が団結・連帯し、要求実現を求める一大行動日、メーデーです。新型コロナ感染拡大による危機を打開するとともに、職場から生活と雇用・権利を守り、政治の転換を求める日本と海外の労働者のたたかいを特集します。
全日赤
雇い止め撤回・無期転換
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全日本赤十字労働組合連合会(全日赤)は、熊本赤十字病院(熊本市)で無期雇用転換となる勤続5年の直前に雇い止めされた窓口業務の女性(39)の雇い止め撤回・職場復帰を勝ち取りました。
女性は今年4月1日以降に無期転換できると病院から通知されていたのに、3月5日に雇い止めを通告されました。全日赤個人加盟労組に加入し、熊本地裁に地位保全仮処分を申し立てました。
4月14日、病院と和解し、雇い止め撤回、無期転換を実現しました。全日赤個人加盟労組の河野昌晃委員長は、「病院の良識ある対応を評価したい」と話しました。女性は「日赤病院の一員として、しっかり働きたい」と強調しました。
熊本は、1877年の西南戦争で傷病者を救護した日本赤十字の発祥の地。熊本大地震や新型コロナウイルスへの対応などでも役割を果たしています。
全日赤は、職員の雇用と安全、患者の命と健康を守ろうと呼びかけ。全国の現場の声を当局へ届け、マスクなどの配備や子どもが休校時の特別休暇の取り扱いなどで労働者が安心して働ける体制を求めています。
兵庫自治労連
調理員の休業補償実現
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兵庫自治労連の三田市学校給食調理員労働組合は、新型コロナウイルス問題による休校期間中、臨時職員の「無給で自宅待機」を撤回させ、休業補償を実現しました。緊急事態宣言で休校が続く今も、補償は継続しています。
2月末の安倍晋三首相による突然の休校要請によって、給食調理員に無給待機が通知されました。自治労連の要請などを受けて、総務省が非常勤職員にも有給の休暇付与を認める通知を発出。これを活用して市当局と話し合い、臨時職員の無給待機撤回を実現しました。
三田市の成果が話題となり、全国で非常勤職員への休業補償を実施する自治体が広がりました。
無給撤回を実現した塚口弘子委員長は、「労働組合の大切さを実感しました」と話しています。三田市学校給食調理員労組は、2009年に結成。今年4月から始まった「会計年度任用職員制度」でも、市当局と交渉で、以前から年収を引き上げ、育児・病気・介護の休暇制度を新設するなど前進しています。
生協労組おかやま
格差是正と最賃アップを
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生協労連の生協労組おかやまは、パートタイム・有期雇用法を活用し「店舗パート職員の通勤駐車料金1000円を無料に」「アルバイトの慶弔休暇の制度化」など非正規労働者の格差是正を昨年秋闘までに獲得しました。
今春闘では、県雇用均等室にも相談。処遇格差に対する企業の説明義務などを示す厚労省の「取り組み手順書」に沿った対応を二次要求で求めています。
生協労連パート部会長も担う山本泉副委員長は、「生協理念からもパートの犠牲で成り立つ経営であってはならない。正社員の処遇を引き下げて格差解消を図るのは法改正の趣旨に反するとの厚労省指針も活用し、格差是正を勝ち取りたい」。
生協労組おかやまも加わる岡山県労会議では、最低賃金審議会にむけ、初の最低生計費試算調査に取り組んでいます。山本さんは最賃引き上げを求め「なぜパートというだけで最賃に張り付いた賃金でこき使われないといけないのかと訴えてきた」と話します。
西崎直人書記長は「最賃は正規労働者にとっても重要な課題。正規・非正規連帯して大幅アップを実現したい」と話しています。