2020年4月30日(木)

衆院　補正予算案を可決

野党、組み替え案共同提出

（写真）討論に立つ藤野保史議員＝２９日、衆院本会議

　衆院は２９日の本会議で、２０２０年度補正予算案を全会一致で可決しました。日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同会派は、政府の補正予算案が「事業や雇用、生活を守り、感染拡大防止と医療崩壊阻止」の上で質的・量的に不十分だとして、同案の組み替え動議を予算委員会に共同で提出しました。組み替え案は、自民、公明、維新などの反対で否決されました。

　野党共同の組み替え案は、新型コロナウイルス感染症対策として、雇用調整助成金の改善や中小事業者などに対する持続化給付金の倍増、地方創生臨時交付金の増額などとともに、ＰＣＲ検査体制と医療機関支援の強化などを盛り込むなど、従来の枠にとらわれない大胆な財政措置をとるものです。野党は引き続き、これらの施策の実現を求めていく構えです。

　補正予算案は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策を盛り込んだもので、総額は２５兆６９１４億円。

　同案は、いったん７日に閣議決定されたものの、一部の減収世帯への３０万円支給に批判が集中。安倍内閣はこれを取り下げ、野党が提案していた全国すべての人への１０万円一律給付を盛り込み、策定し直されました。

　日本共産党の藤野保史議員は衆院本会議で賛成討論に立ち、「補正予算に求められているのは、感染爆発と医療崩壊を絶対に起こさないことだ」と強調し、ＰＣＲ検査体制の抜本拡充と医療機関へ支援を要求。暮らしと営業を守りぬくために、「自粛と補償をセットで行うことが極めて重要だ」と主張し、雇用調整助成金の抜本引き上げなどを求めました。