2020年4月25日(土)
PCR検査 無症候患者 保険適用を
医学部長病院長会議が声明
医学部を設置する大学と病院でつくる全国医学部長病院長会議はこのほど、新型コロナウイルス感染症の院内感染を防止するために、新型コロナウイルスとは別の疾患で入院する「無症候」の患者に、感染を確認するPCR検査に公的医療保険の適用を政府に求める「声明」を出しました。
「声明」は、医療上の課題として、「(新型コロナウイルスに関しては)無症状であっても、手術や分娩(ぶんべん)、内視鏡検査、病理検査あるいは救急医療などの診療実施前、また病理解剖を行う際に院内感染を予防するための水際対策として無症候の患者に対してPCR検査が必要です」と指摘しています。そのうえで、「患者の命を守る医療現場が機能不全に陥る状態を避ける」ために無症状の患者に対する新型コロナウイルスのPCR検査への保険適用を求めています。
「声明」は、PCR検査に必要な個人防護具と試薬の確保や、新型コロナウイルス感染症に関する情報の開示なども求めています。
慶応大学病院(東京都新宿区)では、手術や入院前の、新型コロナウイルス感染以外の患者67人にPCR検査をした結果、4人が陽性となりました。