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2020年4月23日(木)

性風俗 辞めたいが…

コロナ禍 昼の仕事ない

小口資金「予約2カ月先」「彼氏に借りて」 ツイッターに窮状 共産都議が相談に

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い東京都は、性風俗店も休業要請対象にしました。集団感染(クラスター)が発生しやすい条件がそろっているからです。ただ開店している店もあります。感染が怖いから辞めたいのだけど生活のためには辞められない…。そんな思いを抱えて都内の性風俗店で働く女性(30)の現状は―。(染矢ゆう子)


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(写真)緊急事態宣言後の人影がまばらな歌舞伎町=東京都新宿区

 「あと3000円しか手持ちがない」。この女性は日払いで働いてきました。

 これまでは昼の3時間だけで2、3人を接客していました。3月下旬に「夜の街クラスター」への警戒が呼びかけられてから客は減少。4月13日以降は14時間で客は3、4人に。給与は出来高払いになり、1日つめて5000円をもらえないときも。

求人応募するが

 政府の緊急事態宣言発令を受けてからは、土日が休みに。宇都宮市や仙台市への「出稼ぎ」もできなくなりました。諸事情により3月中旬に東京都足立区に引っ越したばかりで、手元にお金はありません。

 性風俗店には精神疾患を抱えて“昼の仕事”ができない人や“昼の仕事”だけでは生活できないシングルマザーなどが多くいます。父子家庭で育児放棄を受け、奨学金で多額の借金を抱えた、この女性も生きるために働いてきました。

 この機に“昼の仕事”に変えたいとファストフードやコンビニ、介護事業所など10件ほどの求人に応募しています。が、すべて連休明けまで面接できない、営業していない、受け入れがない、5月から週2のみなら、などと断られたり、言われたりしてきました。

 「生活できなければ、元の店に戻るしかありません。お客さんからコロナが感染し、それを別の人にうつすかもしれない。今、危険と隣り合わせで働いてる病院の方々に申し訳ないですし、私は“夜”では働きたくない」

 社会福祉協議会に緊急小口資金の貸し付けを電話で問い合わせると、「予約は最短で6月25日」と2カ月先だという回答でした。送付での手続きは連休明けにできますが、日払いで給与明細がなく、対面での相談を希望しています。

 社協で、「親戚や彼氏に借りて」とも言われました。恋人にも自分の暮らしがあるため、頼めません。育児放棄を受けてきた父親にも頼れません。

職員増など通知

 ツイッターで窮状を訴えると、日本共産党の斉藤まりこ都議が相談にのりました。厚生労働省は14日、緊急小口資金をできるだけ早く渡すことができるよう、相談に応じる職員の増員などを求める通知を出しました。斉藤都議は言います。「彼女と同じように緊急で生活資金を求める人が福祉事務所につめかけています。この通知も力に運用を改善していきたい。同時に急を要する方にすぐ届く給付金が必要です」


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