2020年3月29日(日)
コロナ対策
中小支援で現金給付
首相会見 「規模はリーマン超え」
安倍晋三首相は28日に記者会見し、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済対策について「リーマン・ショック時の経済対策を上回る、かつてない規模の対策をとりまとめる」と語りました。具体的な経済対策については、中小・小規模事業者やフリーランス、個人事業者、生活困窮者へ「現金給付を行いたい」と発言。現金給付は対象を絞る考えも示しました。
また、記者からの「自粛要請するなら、助成、補償が必要ではないか」との質問に、安倍首相は「損失を税金で補償することはなかなか難しいが、そうではない補償の仕方がないか考えている」と語りました。
安倍首相は「日本経済全体にわたって極めて甚大な影響が生じている」と強調。「そのマグニチュードに見合っただけの強大な政策を、財政、金融、税制を総動員して実行していく」とし、10日程度で経済対策を実行するための補正予算をとりまとめ、国会に提出することも表明しました。
安倍首相は私権制限を伴う「緊急事態宣言」については、東京など都市部で感染が広がっていることにふれ、「ぎりぎり持ちこたえている状況であると認識している」「瀬戸際の状況が続いている」と語りました。
記者から「森友学園」問題をめぐって自殺した財務省近畿財務局職員の遺族が求めている再調査の必要性について問われましたが、安倍首相は「財務省において徹底した調査が行われた」などと述べ、再調査を事実上拒否しました。
問題は「給付金制度」の規模と中身
志位氏がコメント
日本共産党の志位和夫委員長は同日、次のようにコメントしました。
「ようやく小規模事業者等に対する『給付金制度』を用意すると表明した。同時に『自粛要請への損失補てんは難しい』とも述べた。問題は『給付金制度』の規模と中身だ。政府の自粛要請で苦境にある事業者等には『損失補てんを行う』という大原則を表明すべきだ。そうしてこそ感染防止が実効あるものとなる」