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2020年3月6日(金)

「山下氏ゼロ票」はない

昨年参院選 堺の有権者が提訴

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(写真)大阪地裁堺支部に向かう山口氏(前列中央)ら=5日、大阪府堺市

 昨年7月の参院選をめぐり大阪府堺市美原区の有権者が5日、比例代表で日本共産党の山下芳生氏(参院議員・党副委員長)に投票したのに同区の開票結果が「ゼロ票」とされ、調査もされずに多大な精神的苦痛を受けたとして堺市に計60万円の損害賠償を求める裁判を大阪地裁堺支部に起こしました。

 提訴したのは山口義弘さん(75)ら10人。そのうち山口さんら4人は昨年8月、市選挙管理委員会に再確認と真相解明を要求しましたが、選管側は「正規の手続きを経て確定した」と回答。公職選挙法により保管されている投票用紙は裁判で裁判所が決定しなければ開封できないとして、謝罪も調査もしていません。

 訴状では、投票が得票として計上されなかったのは原告の基本的人権を侵害していると指摘。山下氏の経歴や府内の得票実績からゼロはあり得ないとするとともに、大阪に地盤がなく知名度もない候補(落選)の得票が同区のみ突出して高いことから誤集計が推定されるとしています。

 同参院選では全国で類似の集計ミスが起こっており、背景に自治体職員の大幅な削減や選挙制度による集計の複雑さが指摘されているとし、「原告らの問題にとどまらず、わが国の民主主義の根幹にかかわる重要な問題。再発防止の体制構築が求められる」としています。

 会見で原告代表の山口氏は「自分の願いを託して一票を投じている。不十分点を改めてほしい」と訴え。井上耕史弁護士は「証拠調べを通して事実確認を求めていきたい」と述べました。


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