2020年3月4日(水)
「原爆展」に外務省介入
被団協「断固内容変えない」
国連で開催
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日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が4月にニューヨークの国連本部で開かれる核不拡散条約(NPT)再検討会議にあわせて開催する「原爆展」について、外務省が一部パネルの内容を理由に、“このままでは後援できない”と伝え、事実上展示内容に介入していたことが、3日までにわかりました。
日本被団協の木戸季市事務局長は「国連との間では、原爆展で使う写真も説明文(英文)もOKがでて合意されている。日本の外務省が難癖をつける話ではない」と語っています。
日本被団協は、2005年、10年、15年のNPT再検討会議にあわせて「原爆展」を国連本部ロビーで開催し、外務省は3回とも後援してきました。
今回、外務省が問題にしているパネルは、約50枚のうち東京電力福島第1原発事故とチェルノブイリ原発事故を扱った2枚です。木戸事務局長によると、「『原子力の平和利用も掲げるNPTにはふさわしくないのではないか』が外務省の言い分です。私たちは、すでに国連と合意しており、変更・取り下げることは出来ないと断った」といいます。
外務省軍備管理軍縮課の菅谷正道首席事務官は、「後援名義についてはいま審査中です。被団協とのやりとりはしているが、詳細は差し控えたい」と話しています。
木戸事務局長は、「断固内容をかえずに原爆展を開きます。もし後援しなければ、外務省にたいし抗議とか社会的行動をしないといけない」と語っています。