2020年2月16日(日)
「米軍防護」昨年14回
自衛隊 一気に「戦時」の危険
時期など非公表
防衛省は14日、自衛隊が安保法制に基づいて行う米軍の艦艇や航空機の「防護」について、2019年は計14回実施したと発表しました。このうち、弾道ミサイルの警戒を含む情報収集・警戒監視活動による艦艇の警護が4回。日米共同訓練で艦艇を1回、航空機を9回警護しました。時期や地域は非公表としています。
18年の16回と同水準の実績で、初めて実施した17年の8件と比較すれば高い水準です。
米軍などの「武器等防護」を規定した自衛隊法95条の2では、自衛隊と連携して訓練や警戒監視を行っている米軍が攻撃を受けたときは、武器を使用して反撃できます。状況によっては、一気に「平時」から「戦時」に移行する危険があります。武器使用の判断は現場の自衛官が行うため、文民統制の観点からも検証が不可欠です。しかし、武器等防護に関する運用指針では、防衛相は前年の活動実績を国家安全保障会議に報告し、公開すると規定していますが、具体的な日時・場所は非公開になっています。