2020年2月13日(木)
バスでなく鉄道で
JR九州に復旧迫る
豪雨被災の日田彦山線 地元首長ら
2017年7月の九州北部豪雨で一部区間が不通となったままの日田彦山(ひたひこさん)線の復旧を話し合う、関係自治体とJR九州の会議が12日、大分県日田市で開かれました。会場前では沿線住民が鉄道での復旧を訴え、会議で地元首長が住民の声を代弁しました。
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会議には福岡県から寺西明男・添田町長、渋谷博昭・東峰村長、小川洋知事が、大分県から原田啓介・日田市長、広瀬勝貞知事、JR九州から青柳俊彦社長、国土交通省九州運輸局から岩月理浩局長が参加しました。
青柳社長は、従来のバス路線化(BRT)案の運行車両などの詳細を明らかにし「新しい案」として提示。小川、広瀬両知事は、3月末までに結論を出すことを念頭にBRT案の検討に言及しました。
渋谷村長は、2016年10月のJR九州株式上場を前に国会で青柳社長が鉄道ネットワークの維持を表明したと指摘し、「JR九州は主体的に復旧する責任がある。上場から1年も満たず発生した災害で復旧しないことは納得できない」と批判。他のローカル線維持への影響も訴え、鉄道での復旧案を求めました。
傍聴した「日田彦山線の完全復旧を求める会」の片岡拓之世話人代表は、「持続可能な交通形態は鉄道。BRTでは廃線になる」と強調。会では鉄道での復旧を求める村内外の約1万5000人分の署名を集めており「沿線自治体に訴えていきたい」と話しました。