2020年2月3日(月)
海自護衛艦 中東へ出港
神奈川・横須賀基地 市民団体が抗議
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緊張が高まる中東海域での「情報収集活動」のため、海上自衛隊第6護衛隊所属の護衛艦「たかなみ」が2日午前、横須賀基地(神奈川県)を出港しました。地元の市民団体が基地近くで抗議行動を行い、「護衛艦を中東に送るな」「閣議決定は撤回せよ」などと声をあげました。
同護衛艦には海自隊員208人を乗せ、哨戒ヘリコプター2機を搭載。防弾ガラスや機関銃などを追加で装備しています。オマーン湾やアラビア海北部などの3海域の公海で約4カ月間活動した後、次の部隊と交代します。出港に先立って開かれた出国行事で、安倍晋三首相は「任務は、国民の生活に直結する極めて大きな意義を有する」と訓示しました。
横須賀基地に隣接する公園で開かれた抗議行動には約200人の市民が参加。「中東派兵NO!」「即時中止を」と書かれたプラカードを手に「自衛隊員の命を守れ」「憲法9条を守れ」などと訴えました。また、小型ボート2隻を出し、「中東へ行かないで」「中東派遣反対!」と書かれた横断幕を海上で掲げました。
今回の派兵は、防衛省設置法の「調査・研究」に基づき、国会審議を経ずに昨年末に閣議決定。バーレーンの米中央軍司令部に連絡官を派遣するなど、トランプ米政権からの有志連合構想への参加要請に事実上応えるものです。不測の事態には「海上警備行動」を発令でき、武器使用も認められています。