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2020年1月30日(木)

主張

安倍9条改憲発言

自衛隊明記の危険な本音示す

 安倍晋三首相が衆院予算委員会の質疑の中で、「自衛隊をしっかりと憲法に明記し、その正当性を確定することこそ安全保障・防衛の根幹」と発言(27日)しました。憲法9条への自衛隊明記に固執する姿勢を改めて示したものです。しかし、「安全保障」のために自衛隊を憲法に位置付けるというのは、口実にすぎません。本当の狙いは、自衛隊を海外で米軍とともに戦争に参加できるようにすることです。国民の多くが安倍首相の下での改憲に反対しているにもかかわらず、ことあるごとに改憲を主張する首相は、全く異常です。

米国の戦争に参加狙う

 首相の今回の発言は、元防衛相でもある自民党議員の質問への答弁です。見過ごせないのは首相が答弁の中で「世界の中の日米同盟」を強調し、そのネットワークの中で「自衛隊の存在は極めて重要な防衛の核」だと主張していることです。首相の念頭にあるのが、米国とともに行動する自衛隊であることは明らかです。

 自衛隊(当初は警察予備隊、その後保安隊)は、日本が1945年に侵略戦争に敗れ、新しい憲法で戦争を放棄し、戦力は持たないと決めたのに、50年から始まった朝鮮戦争の中で、当時日本を占領していたアメリカの指示で創設されたのが始まりです。アメリカ軍の軍事顧問団幕僚長だったコワルスキー氏は、憲法の規定に反した再軍備を「時代の大ウソ」と表現しました。その後51年に日米安保条約が結ばれ、米軍に基地を提供し続けるとともに、54年に自衛隊に改組されました。

 安保条約は60年に改定され、米軍への基地提供とともに、有事の際に米軍と共同してたたかう日米共同作戦条項や日米経済協力条項などを新しく盛り込んだ、対米従属的な軍事同盟に改組されました。それでも戦後久しく、憲法9条の存在が歯止めになり、自衛隊が「海外で戦争する軍隊」になるのを阻んできました。

 それを根本的に覆そうとしてきたのが安倍政権です。2014年にアメリカと一緒にたたかうことができる集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を強行、15年には安保法制=戦争法の成立を強行し、立憲主義を踏みにじる憲法破壊を加速させました。そのうえで17年5月には、憲法9条に自衛隊を明記する改憲を言い出しました。憲法9条に自衛隊を明記することで、9条の戦力不保持・交戦権否認の規定を空文化・死文化させ、自衛隊が大手を振って海外に出かけ、米軍と一緒に戦争に参加できるようにするためです。

 安倍首相が9条改定を「安全保障・防衛の根幹」というのは、明文改憲で憲法の制約を突破し、「戦争する国」づくりに突き進む危険な本音を、ごまかそうとするものにほかなりません。

発議反対の署名を広げ

 安倍首相が固執する9条改憲は、その思惑通り進んでいるわけではありません。昨年の参院選では改憲勢力が改憲案発議に必要な3分の2の議席を得られず、国会での自民党の改憲案の提示も、4国会連続できませんでした。

 安倍首相が狙う改憲案の国会発議に反対する「安倍9条改憲NO! 改憲発議に反対する全国緊急署名」を広げに広げ、市民と野党の力で、歴史逆行の安倍改憲を阻止しましょう。


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