しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年1月9日(木)

相模原事件初公判 なんでこんなことを

長男が重傷の尾野さん会見

 神奈川県の障害者施設「津久井やまゆり園」の入所者ら45人が殺傷された事件で同園の元職員・植松聖被告(29)の初公判があった8日、事件で長男が重傷を負った尾野剛志さん(76)が横浜市内で記者会見を開きました。

 事件に関して尾野さんは「人間がすることとは思えない」と厳しい表情で語る一方、職員時代の植松被告を思い浮かべることもあり「今でも『彼がなんでこんなことをしてしまったのか』という葛藤があります。それでも彼を憎むべきだし、絶対に許してはいけないと思っている」と語りました。

 また、自宅での長男の様子について「今は『痛い』『怖い』と言わなくなりましたが、マスコミの取材を受けているときに植松被告の話が出ると、理解していなくても『やめとく』といやがる」と話しました。

 尾野さんは「重度知的障害があり、意思疎通のとれない人は必要がないという考え方を変えていく一つの分岐点になる裁判でもあります。障害をもった人たちが普通に生きていける世の中になるように協力してほしい」と訴えました。


pageup